青森県弘前で開催された伝統的建造物群保存地区選定40周年記念シンポジウムで講演しました

 

青森県弘前の弘前中央高校講堂(前川國男建築)で行われた、

仲町伝統的建造物群保存地区選定40周年記念シンポジウムで、

「弘前市仲町 武家住宅の町並みの魅力」

と題した講演を行いました。

 

また

伝建地区の未来を考えるパネルディスカッションにも、

参加させていただきました。

 

講演では、

現在進めている伝建地区の保存計画見直し調査の紹介とともに、

仲町の魅力を考えてみました。

 

たとえば

武家住宅がもつ配置計画が、

当地の自然環境と調和した合理性を備える点、

近代化した住宅も、

武家住宅がもつシンプルさと機能性が受け継がれていること、

さらに、

主屋や座敷庭、樹木群が空間的に密接に関係していることなど、

町並みがもつ特色を解説しました。

 

また仲町伝建地区が、

魅力的な住宅地形成を基盤とした伝建地区の見本を目指しうること、

アートとの親和性が高い町並みの資源をもつこと、

限られた伝統的建造物からでも、

さまざまな環境要素を見つめ直すことで、

地域全体の景観を復権できるモデルケースとなりうることなど、

地区がもつ大きな可能性もお話ししました。